<インタビュー>安田の糸あやつり人形芝居
会長 片川久美子 さん
会長 片川久美子 さん
質問1 片川会長が、安田の糸あやつり人形芝居にかかわるようになったきっかけを教えてください。
出身は三丘ですが、長い間地元を離れており、30年くらいしてまた三丘に帰ってきました。
久しぶりに戻ってきて、たまたま三丘市民センターを訪れた時に、三和会の集まりがあり、初めて安田の糸あやつり人形芝居があることを知りました。
その時はすぐに入会する気はなかったけれど、センターの館長さんに「新会員の人です」と紹介されて、勢いで入会してしまいました。
質問2 安田の糸あやつり人形芝居の魅力はどんなところですか?
昔からの形でそのまま残っている芸能です。誰でも簡単に取り組むことができます。シンプルな構造(頭に3本、両手に2本の糸のみで操ります)なのに、芝居のなかでは豊かな表情を表すことができ、意外と奥深いところに面白さがあります。
質問3 現在の保存会の活動について紹介してください。
現在の会員は13名、1週間に1回は例会を開き、それ以外もそれぞれが自主的に集まって練習しています。
舞台の要請があれば簡易舞台を持って上演に行きます。以前は国際交流大会の出場や四国遠征も行ったことがありますが、コロナウイルスが広がってからは発表をする機会が少なくなりました。
定例では毎年8月の第一日曜日に安田の和霊大明神への奉納公演を行っています。
質問4 この伝統芸能存続のために、どんなことをされていますか?
三丘小学校で糸あやつり人形芝居の継承活動を20年間行っています。小学生が太夫、三味線、人形をそれぞれ大人の助けなしで舞台を行えるようになります。未経験の小学生が、上級生の活動を見ながら成長し、また下級生に教える立場になっていく様子に毎年感動させられます。
こうした経験が、将来どこに住んでも「伝統芸能にかかわってみようかな」という気持ちの原動力になってくれればうれしいです。
「勢いで入会」した三和会で、いまや片川会長は最古参のひとりとなって活躍されています。
三和会には、本校でも昭和40年代は文化部が、平成17~19年は総合学習の授業で指導をしていただいていた記録が残っています。
そして再び令和4年から、熊毛北高校の総合的な探究の時間で指導していただいています。熱意あふれる会員の方々のおかげで、わたしたちも伝統芸能に触れる貴重な体験ができています。
安田の糸あやつり人形芝居の情報
○山口県の文化財 https://bunkazai.pref.yamaguchi.lg.jp/sp/bunkazai/summary.asp?mid=60014
○周南市ホームページ https://www.city.shunan.lg.jp/soshiki/107/3430.html
○山口県観光サイトおいでませ山口へhttps://yamaguchi-tourism.jp/spot/detail_12794.html