<義太夫節(ぎだゆうぶし)について>
安田の人形芝居は 義太夫節(ぎだゆうぶし)という浄瑠璃(じょうるり)にのせて物語がすすみます。
義太夫節は17世紀後半、江戸中期に活躍した竹本義太夫(たけもとぎだゆう)がはじめました。
大阪で生まれた浄瑠璃なので、大阪弁で語られます。
竹本義太夫は、近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)の作品を多く語り、人気を博(はく)しました。
<三味線(しゃみせん)について>
三味線は、太棹(ふとざお)、中棹(ちゅうざお)、細棹(ほそざお)の3種類に分類することができます。
みためにはわかりにくいですが、種類によってかなり音が異なります。
義太夫節においては、 三味線は伴奏ではなく、 語りと対等の関係にあります。太夫の語りに負けないよう、重く響きのある音色が出ます。
義太夫節で使うのは 太棹三味線ですが、わたしたちは はじめて弾くので細棹三味線を使っています。
<鳴物(なりもの)>
鳴物とは 三味線以外のすべての楽器をさし、舞台を音楽的に盛り上げます。
平太鼓(ひらだいこ)は低音で、長い余韻が残らないのが特徴です。
締め太鼓(しめだいこ)は 音程の調節ができ、
高音がよく出るところが特徴です。
鼓(つづみ)の起源はインドと言われています。
小鼓(こつづみ)は、軽くはねたような響きが出ます。ひもの締め方や、皮の湿度で音が変わります。
大鼓(おおつづみ=別名:おおかわ)と小鼓(こつづみ)がありますが、私たちが使っているのは小鼓です。