はじめまして、または、こんにちは。
私たちは熊毛北高等学校普通科2年生です。本校の普通科では令和4年度から、普通科の総合的な探究の時間で、地域の伝統芸能「周南市安田の糸あやつり人形芝居」をテーマに研究を行ってきました。「周南市安田の糸あやつり人形芝居」は山口県指定 無形民俗文化財です。
<保存会の活動>
この、江戸時代から続く貴重な文化財を受け継ぎ、保存されているのが三和会(さんわかい)の皆さんです。戦争中に、一時(いちじ) 途絶(とだ)えてしまった安田の人形芝居を、三和会が昭和21年に 復活させ、それから約80年間 保存活動をされています。
この動画は昨年の12月に周南市でおこなわれた、
しゅうなん郷土芸能まつりの三和会のステージの様子です。演目は「絵本大功記(「えほんたいこうき」~尼ケ崎の段(あまがさきのだん)~」です。
わたしたちの研究の目標は、自分たちがまず実際に舞台を体験することなどをとおして「安田の糸あやつり人形芝居」について理解し、さらにこの伝統芸能のすばらしさをより多くの人に知ってもらい、いつまでも続くようにすることです。
<歴史>
最初に、地域と人形芝居の関係について説明
します。
安田地区は、三丘領主(みつおりょうしゅ) 宍戸氏(ししどし)の領地で、毎月市(いち)がたち、各地から商人があつまっていました。いい伝えでは、江戸時代末期に、四国の藍染め商人の松尾という人が、商売のかたわら、人形を手作りして
浄瑠璃とともに人々に教えたことが起源とされています。
<人形のしくみ>
安田の人形芝居で使われている人形は、全長約50センチ、操る糸は5本で、うち3本が頭(あたま)、2本で両手を動かします。人形つかいは一人で一体の人形を受け持ちます。
安田の糸あやつり人形は、島根県の出雲(いずも)の人形を 参考にしていると伝えられています。